同時授乳とは?
双子の授乳には、2人同じタイミングで授乳する「同時授乳」という言葉があります。
最初(特に首の座っていない時期)は難しいかもしれませんが、同時授乳は双子育児の醍醐味(?)ですし、何より短時間で授乳が終わるため、おすすめです。
どうやってタイミングをそろえるの?
ミルクの時間より早めに泣き出してしまった子には、抱っこ等で少し待ってもらい、もう1人の子には少し早めに起きてもらって授乳します。起こし方は足の裏をくすぐったり、声をかけたり、抱き上げたり、哺乳瓶を口に入れてみたり(意外と吸い付きます)。
1度タイミングが揃うと、次のタイミングも合いやすくなります。ずれこんでしまうことはあると思いますが、双子ちゃんにも少しずつ協力してもらいながら、やってみましょう。
同時授乳が難しい時期には、連続で授乳するようにすると、2人揃って寝ている時間ができるので少し楽です。同時授乳への移行もしやすいですね。
同時授乳の仕方
双子の同時授乳の仕方は実にたくさんあります。
それぞれの家庭の状況や、赤ちゃんの性格・成長によってもベストな方法は変わってくるので、こうと決めつけずにたくさんの選択肢を持っておくと良いと思います。
同時授乳の仕方いろいろ。
・【母乳】2人とも直母(おっぱいから直接母乳をあげること)
・【ミルク】2人ともミルク
・【混合】2人とも毎回、母乳もミルクも飲む
・【混合】2人揃って母乳の回、ミルクの回を交互に
・【混合】1人直母、1人ミルクを授乳ごとに交換
<母乳時注意点>
※授乳回ごとに双子ちゃんの左右を入れ替えましょう。左右で母乳の量に差があることも多いです。
※赤ちゃん同士が顔を引っかいたりしないか気になる場合もあるかもしれません。なるべく爪は2~3日に1度は切っておきましょう。
※搾乳した母乳をあげる時は哺乳瓶であげると思いますので、ミルクとして読み進めてみてください。
双子用の授乳枕
クッションでうまくいかない場合や、2人の体勢を安定させたい場合などに活用してみましょう。
【母乳】2人とも直母
首座り前
わき抱き(フットボール抱き)が授乳しやすいです。
無理な体勢だと産後の腰に辛い場合があるので気を付けましょう。ポイントは、なるべくクッション等をうまく使って赤ちゃんの体重を支えてあげることと、前かがみになりすぎないことです。
□手順□
① ママが座る。(あぐら or 体育座り or ソファー等に腰掛ける)
② クッションや台を配置。
③ 双子を配置。
④ 1人の頭をもってもう片方の手でおっぱいを持ち、くわえさせてあげる。(その間、もう一人はクッションや台の上。くわえられたら手を放す。(クッションや台で支える)
⑤ もう1人を同様にくわえさせてあげる。
⑥ 両方の頭に手を添える。
⑦ 授乳が終わったら、1人ずつゲップをさせてあげる。
パパや実家に頼れる場合は手伝ってもらいましょう。特に③と⑦の乗せ降ろしがちょっと大変です。
1人を配置した後に、ママがもう1人を抱っこしてクッションなど整えながら座る手順もあります。ママだけでセッティングする場合はそちらの方が楽かもしれません。
バタバタ動くようになったりすると、赤ちゃんがずり落ちたりしないよう注意が必要です。
首座り後
引き続き、わき抱き(フットボール抱き)はおすすめです。
ある程度転がったりしても大丈夫なので少し扱いが楽になります。半面、動きが激しくなってきて、1人をセッティングしている間にもう1人が転がり落ちてしまうことも。
わき抱き以外にも、いろいろなスタイルがあります。
<横抱き> 赤ちゃん1人だと基本のスタイルではありますが、双子だと少しハードルが高めかもしれません。クッションの子の体勢維持が鍵です。赤ちゃん同士が向かい合うパターンもありますが、すぐに足がぶつかるようになってしまいます。
<縦抱き> 赤ちゃんの体のしっかりしていないうちはバランスをとるのが難しいですが、慣れると腕や腰への負担が少なく、クッションいらずで便利。
<腕立て> プルプルします。吐き戻し対策のため、双子ちゃんの上半身は斜めにしてあげます。
<寝転んで> 楽そうですが、双子ちゃんの協力が不可欠です。
【ミルク】2人ともミルク
ママの両脇に双子を並べ、ママが間に入って哺乳瓶を持ちます。
吐き戻し対策に傾斜をつけてあげましょう。
哺乳瓶を持つ手が疲れます。肘をつくと楽になりますが、腰を痛めないようにしましょう。体育座りの体勢で腕を支える方法がけっこう使えました。
ただ、どうしても、1人が吐き戻した時は、もう1人の哺乳瓶を抜くしかありません。その点を考えると、タオルやミルククッションの使用がおすすめです。
他に、あぐらをかいて2人をその上に乗せる方法もあります。
1人抱っこで1人を寝かせてあげたり、バウンサーやハイローチェアを使うのも良いですね。
【混合】2人とも毎回、母乳もミルクも飲む
パターン1:同時直母からの同時ミルク。
パターン2:1人直母の間もう1人はミルク。後で交代。ただしミルクでお腹がいっぱいになると片乳吸ってもらえない場合があるので注意です。
パターン3:先に1人、母乳をあげる。直母が終わったらその子にはミルクをあげ、もう1人に直母を開始。その後ミルク、というちょいずれ。
↓パターン2と3のイメージ
【混合】2人揃って母乳の回、ミルクの回を交互に
頻回授乳でママが参ってしまいそうな時に有効です。母乳から母乳の間隔が空くので、楽になる可能性があります。
ただし、おっぱいへの刺激が減るという面では、母乳量を増やしたいママには向かないかもしれないので注意してください。
母乳は消化に良いので、母乳の回→ミルクの回までの間隔は短く、ミルクの回→母乳の回までは長くなる場合が多いでしょう。
【混合】1人直母、1人ミルクを授乳ごとに交換
母乳量が1回分に足りていると思う場合に行いましょう。
母乳は早くお腹が空くので、次回のタイミングが揃えづらい可能性もあります。
まとめ
こうして列挙してみるだけでも、同時授乳の仕方はたくさんありましたね。もっとオリジナルの同時授乳をしている双子ママさんもいることでしょう。
授乳の後はゲップですが、ゲップ待ちの子は頭を高くして待っててもらいましょう。クッションやバウンサー、ハイローチェアなどを活用しましょう。
同時授乳ができるとママが楽になる場合が多いですが、赤ちゃんの様子や月齢によっても変わるもの。吐き戻しが多い、同時授乳だと何だか落ち着かない、どうしても体勢がうまくいかない、等の場合は無理せず、3人にとってベストな方法を探していきましょう。